材料力学入門者にお勧めしたい一冊である。
“図解〜”というタイトル通り、図を使いながらの解説は、好感を覚える。また、所々に材料力学の知恵を使った応用例が紹介されているのもよい。例えば、「自転車の車輪に放射状に張られているスポークは、あらかじめ引っ張り荷重を与えることで、荷重に耐えられるようになっている」という応用例は、なかなか興味深かった。
本書で使う数式は、高校数学を理解しておけば十分なレベルである。つまり、微分積分は、本文中に登場しない。したがって、高校物理で習う力学を理解しておけば、本書も十分に理解できるものと思われる。
以下は余談であるが…。
最近は、CADで図面を書ける技術者は多くなったように思う。一方で、材料力学を理解していない技術者が増えているように思う。それが昨今のリコールの増加にも少なからず繋がっているように感じる。機械設計者ならば、本書程度の知識は、持っていてもらいたいものである。