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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「これでおしまい」のはずはないですね -傑作エッセイ集-,
By
レビュー対象商品: これでおしまい―我が老後 (単行本)
佐藤愛子節、快調です。近年では一番のできのいいエッセイと思いました。 正直に行って、 「これでおしまい」とは思えません。 本作は傑作エッセイがいくつか収めらています。 タイガーウッズを枕に始まる性に関する今昔批評。 ご近所、友人知人のぼけの品定めの話。 北杜夫の老いさらばえた近況(当時)。 どれも佐藤愛子先生にしか書けません。 佐藤愛子ならではの、 社会風刺、ユーモア、毒舌が冴え渡っています。 この方の作家としての「現役感」には敬服します。 これからも作品を発表し続けていただきたいと願います。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
胸が張り裂けそう,
By エマニ (神奈川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: これでおしまい―我が老後 (単行本)
何十年にも渡り、佐藤さんの著作に励まされてきました。私の人生最大の恩人です。今作執筆時は86歳(!)の佐藤さん。さすがに筆の冴えに衰えを少し感じます。老人特有の話題がふらふらと飛ぶ事になぞらえ、筆を進めておられます。各編のタイトルは「とりとめもなく○○○」となっていますから、意図されているのでしょうが・・ 1編の長さが長めという事もあるのでしょうが、以前のように奇跡のような文章でトントントンと話が進み、見事な締めでうならせられる、というエッセイとは私には思えませんでした。基本的に理解できないという諦念、怒ってもしようがない、世の流れには逆らえないという感情が底辺を流れているからか、佐藤節が表れても、全体として静かな印象です。 また、過去の思い出をベースに話が展開する形ゆえ、以前に何度も書かれたエピソードが多数登場するので、佐藤さんの著作を多く読んでおられる方は「ああ、またその話か」と、お年寄りの昔話を聞いている感覚におそわれると思います。それでも、佐藤さんの作品は素晴らしい。もっともっと・・・とファンは思ってしまいます。 「そろそろ潮時だ。もう友を面白がらせたり怖がらせたりする力もなくなってきた。体力だけでなく気の弱りが出てきている。気の弱りの出た佐藤愛子なんぞ、何の値打ちもないのである。六十七歳から丁度二十年。キリもいい。このあたりで罷り散ります。皆さんさようなら。粛々と、これでおしまい。」これが最後の言葉です。私はこの文章を読んで泣いてしまいました。何十年も私達を楽しませてくださった佐藤さん。これ以上求めてはいけないんだなあ、本当にありがとう、愛しています!と、感謝の気持ちでいっぱいになりました。佐藤愛子ファンは必携だと思います。
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