心理学がちょっとしたブームになっている。
タイトルに心理学と謳われていなくても、
対人関係やスピーチなどの本には、大なり小なり心理学的要素が盛り込まれている。
この本は、アリストテレスやフロイト、ユングなどの理論から、
脳のしくみ、さらには仕事や恋愛関係を上手に進めるテクニックまで……と
かなり欲張った本である。
ここまで欲張ると内容が散漫になるものだが、それはほとんどない。
「恋愛」「仕事」「人間関係」に使える――ということを前面に押し出しているが、
むしろこれは、売るためのキャッチコピーのようなものか……。
内容はかなりまっとうで、心理学の本の王道を行っている。
いま巷で言われている心理学ブームをさらっとなぞって、それなりにわかるだけでなく、
実際に人生や仕事のいろんなシーンにも応用できる。
巻末の用語解説を分厚くして、さらにお得感を出せば☆5つだっただろう。
つまり本文で詳細なことを説明してない部分があるため、
だいたいわかるが詳しくはわからない――という消化不良感がやや残るのだ。
これは巻末資料か用語解説でもあれば解決できたと思う。
その点は惜しかった気もするが、心理学のとっかかりの本としては充分過ぎる内容だ。