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109 人中、107人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
この国の「神話」を根底からゆるがす一冊,
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レビュー対象商品: これが原発だ―カメラがとらえた被曝者 (岩波ジュニア新書) (新書)
たとえば武田徹や勝間和代のように、電力会社の言うことだけを聞き、彼らのいうままの見学コースを見て回って、原発を知った気になっている人々がいる。彼らにしてみれば、なるほど原発は安全なように見えただろう。だが彼らは、「原発の本当の姿」を目にしていなかったのだ。本書の著者は、電力会社相手にねばり倒して、みずから防護服を着て原発内部の写真を撮影した。また、全国にちらばる原発(下請け)労働者たちを訪ね歩き、すさまじい執念で記録し続けた。その悲惨な、ほんとうに悲惨な現実を、どうか読んでもらいたい。さらに著者は指摘する。私が取材した炭鉱の過酷な労働現場、四日市の石油コンビナートによる公害被害、そして原発・・・これらは日本のエネルギー産業が、いかに多くの労働者や住民を犠牲にして「発展」してきたかを示すものではないか、と。もしも原発が「クリーン」であるとか、また「やむをえないもの」であるとか主張するならば、まずこの本を読んでからにしてもらいたい。原子力発電とは、貧困と無知を燃料にして、詐術や欺瞞という潤滑油で動くシステムなのだということが、本書では圧倒的な事実によって示されている。著者の樋口さんは、妻子を抱えた貧しい生活をアルバイトなどで維持しながら、本書のようなすばらしいルポと写真を数多く発表してきた。「たとえいま困難があっても、好きなことをあきらめるな」という著者の姿勢から、読者は勇気や希望をも受け取ることができるだろう。
65 人中、63人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
20年前に出版されていたのに、原発は存在し続ける。。。,
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レビュー対象商品: これが原発だ―カメラがとらえた被曝者 (岩波ジュニア新書) (新書)
20年前の1991年に書かれているすばらしい本なのに、原発の恐ろしさが世の中に浸透しない現実世界とはなんなのか?!原発労働者への取材、それは門前払いが日常茶飯事。時間をかけて人間同士の信頼を作りながらの10年以上にわたる取材。 その内容は、現実を伝えすばらしい説得力がある。 それなのに、その現実を伝えるジャーナリストが増えていかなかったのか、 あるいは、現実を伝える報道に対しての、電力会社、行政からの圧力(カネ)が大きすぎたのか。 福島第一原発内部で電気関係の作業をしていた男性が、20歳の若さで脳腫瘍で亡くなっていることも書かれている。 けれど、被ばくの事実はあっても、被ばく線量は知らされていず、知らされていても数値は改ざんされているであろう現実。 そんな事例が全国に多数あるという。 そこまでして、命よりも金が大切なのかな。。。金で命を買えると、とんでもない勘違いをしている電力会社、政府(自民党時代の)。 エネルギーを生み出す大切な仕事なのに、その裏側では何万人ものすさまじい生活がある。 それは炭鉱事故から始まって、原子力も決してクリーンではないのだ。 日本、そして世界が脱原子力へまい進していくことを願わずにいられない。
59 人中、57人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
大人が読んでもためになる,
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レビュー対象商品: これが原発だ―カメラがとらえた被曝者 (岩波ジュニア新書) (新書)
著者の写真家としての原点が四日市の公害問題です。さらには原子力発電所で働く労働者の被曝の問題を取材するようになります。原子力発電所は、地震の被害など受けずに「安全」に稼動していたとしても、毎日被曝者を生み出し続けます。著者の『原発 1973年-1995年』の記事と写真(小さいが)のほぼすべてを引用しています。著者がこの本の写真を撮り被害者に話を聞かせてもらうまでどれだけ努力したかが伝わります。被害者の方は、マスコミの雑な取材で適当に記事をまとめられ、本当に言いたかったことと違うことを書かれてしまい悔しい思いをしていました。そのため、著者は何度も訪ね、被害者の方から理解を得、信頼され、その上で撮られた写真であり、書かれた記事だと分かります。 原発労働者の問題が中心ですが、四日市の公害問題の他に第二次大戦中に広島にあった毒ガス工場の問題も扱われています。危険性を知らされないまま作業に従事させられた人々の悲劇が綴られます。 取材の範囲は日本国内に留まりません。台湾の原発労働者の遺体を六年後に掘り起こしたところ、肺とその周辺が全く腐敗していなかったという恐ろしい写真が載っています。肺に吸入した放射性物質の出す放射線により微生物が死滅したのだと思います。なお、この写真は小さいし画像の分解能もそれほど高くないので、思うほどグロテスクではありません。 著者が、アフガニスタンで爆死した南條直子さんの師匠でもあったことをこの本で知りました。
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