トルコが今後の世界の国々の中で躍進していくと説く著書である。
トルコ人は「親日的」である。というような話は一度くらいは聞いたことがあろう。
どうも日露戦争での経緯(当時の情勢で日本・トルコの共通の敵だったのがロシア)と、エルトゥールル号難破事件の際に
日本人が救出活動したことが根底にあるというような美談である。
だが、上記が事実だとしてもそれを以って「トルコ人=親日」と決め付けてよいものか?
実際のところトルコ訪問の経験のない多くの人たちにはそのあたりの伝聞が事実であるのかを確認する術はない。
けれど、歴史的にトルコという国がヨーロッパとアラブの中間に位置するという地理的な要因から
キリスト教とイスラム教の両方に挟まれ影響を受けながら今日あるということは間違いないことだろう。
そんなトルコの今日の基礎を固めたのは初代大統領であるところの「ケマル・アタチュルク」であるが、
この英雄については最後のほうでサラッと流すような解説に留めているのは却って「不敬」ではあるまいか?
散々にトルコ礼賛の内容であるのに、建国の英雄についての記述が遅いのはいかがなものか。
トルコの今後の発展を見込んで投資することを推奨しているが、日本からとなると環境も整っていないので
せいぜい「投資信託を購入する」くらいが関の山ではあるまいか。
私が以前に感じたトルコに投資する投資信託の成績は「乱高下が激しい」という印象だった。
インフレのリスクが顕著でバクチ的要素が強いとも言える。
全体的にトルコ万歳!世界の行く末はトルコにお任せ!トルコは世界の救世主!的内容に終始し、
「いいところしか記載していない」という公平感の無さが顕著です。
トルコで同時出版するから「悪いことは書けなかったんですか?」と穿った見方をしてしまいます。
そんな内容。でも、トルコについて何も知らない方には最初の入門書としてはいいのかもしれないので★3つ。