この本はVisualC++2005で加わったC++/CLIとそれ以前のManagedC++の解説が載っています。
各項目は基本的に古い構文であるManagedC++での機能概要や文法を説明した後に、C++/CLIの解説を行う形となっており
その機能自体の説明に関してはManagedC++で説明した後に、「新しい書き方だとこうなります」とやったり
「新しい書き方だとこういう所が違います」と説明するような形式です。
確かにManagedC++の構文を抑えることは、それで作成されたシステムのコードを読み解くには便利かもしれませんし、歴史的背景を知る上で有意義だと思います。
しかし、2つの仕様での記述方法が混在しているため、新規で覚えるには単純に分量2倍となってしまい結果として分かりにくいです。
またManagedC++が出てからC++/CLIが出るまでの期間なんて、MFC全盛時代ですし
はたして世の中にどれほどのManagedC++構文で書かれたシステムがあるのか疑問です。
「これからはじめる」というタイトルでの書籍ですし、ManagedC++の解説はいらないというのが正直な感想です。
まずはC++/CLIを覚えてから、別書籍や別項目としてManagedC++の読み解き方という形で補足されていれば良かったのに、その点が惜しい。
そうやってスリムにした後に、空いたページは.NET Frameworkの様々な機能解説に回して貰いたかった。
ただ、解説自体はわりと分かりやすく、すんなり入ってきます。
ネイティブC++との違いも解説されておりますので、そこは好印象です。
この本はC++ができる人が大前提で書かれておりますので、C++を知らない人がこの本を読んでも理解できないと思います。
なお、別の方がサンプルコードを落とせないとおっしゃっておりますが
2011年11月現在ではサンプルコードも落とせる状態になっています。
ただ、この本を読み解くレベルの人であれば、おそらくサンプルコードは使わず、自分自身で色々実験するのではないかな?と思いますが。