基本的には企業組合の労使協調を「新しい道」として掲げ、労組を経営サポートの一機関とみなす改革論が展開されています。別にまあたらしくはありません。連合に代表される労使協調路線の組合が、すでに何年も前からとっている方針です。
おそらく著者は労働組合の関係者と多少交流があったり、企業組合の役員を短期間経験したことくらいはあるのかもしれませんが、労働運動については何の知識も経験もないと思われます。内容もたんに「企業あっての労組」という古くて新しい問題を改革路線に仕立て上げているだけです。労働組合の活動は勤務時間外であることが原則であるにもかかわらず、企業に対してベアも求めず、それどころか労働時間外の労組活動を経営サポート活動に使えといった、かなり強引で経営者に甘い主張も、労働運動という観点からかけ離れています。
こういう本を労組の役員がみても、なんの参考にもならないと思います。