私がこの方を知ったのは正にamazonで他の方のレビューを読んでからで、以後、絶版以外の氏の単行本は全て「ジャケ買い」しています。
あまり業界のことやマンガの事を詳しく知らないのですが、このポン貴花田氏は恐らく女性。
その女性らしい同性の心理描写をしつつ、男性読者が望む展開を用意してストーリーをまとめる手腕には毎度感心させられました。
この『こまタン』は作家本人が後書きで自ら語るように「男を主軸に、そこに振り回されつつも付いていくヒロイン」という新機軸を企図しています。
しかし、どうしても主役である「神の舌を持つ男」の内面を描いているとまでは言えず、男性が描くエロ漫画の女性像のように「都合のいい」薄いキャラクターの逆位相的存在になってしまっています。
読者の「読みたいもの」と、作者の「描きたいもの」が乖離する時は、送り手である以上必ず来ます。
その差を如何に少なくしていくかがプロとしての腕の見せどころかと思いますが、今、この作者はそんな時期なのかもしれません。