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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
自分は憎む人をいつか許せるのだろうか…,
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レビュー対象商品: こぶしの上のダルマ (単行本)
「阿弥陀堂だより」の筆者の最新作品集です。帯には「ゆるせなかった父も、…いまはただ愛おしい」「連作小説集」という言葉があります。作者らしい淡々とした筆致の「エッセイ」を読み進めつつ、このコピーはなんなのだろうと思い続けました。そして、終章近くなったとき、それまでの章が収斂され、初めてこのコピーが本当なのだとわかるのです。その構成からこれはエッセイの文章による小説であるということ。作者が許せないと思い続け、そう書き続けてきた父を、思いがけないことで、頭でなく、いやおうなく心が許してしまう、そういうことがわかるのです。ずっと許せなかった父親を許せたことは作者にとって、重荷を下ろした思いだったことでしょう。果たして、私自身にそんなときが訪れるのだろうか。私もこの重荷をいつか下ろしたい。作者には、静かな祝福の微笑みを送りたい。そんな読後感を残してくれた作品でした。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
生かされている自分そして自然,
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レビュー対象商品: こぶしの上のダルマ (単行本)
2004-2005に文学界に発表された作品集。ふと南木さんの本を読みたくなる時がある。 医師の南木さんが鬱(パニック障害)で苦しみ、その過程で経験、知覚する心象を描いている。 いつも思う、なぜ南木さんは、こんなにも魂(精神)の描写が的確なのだろうかと。言葉一つ一つが読んでいる自分を頷かす。 佐久と言う自然と、そこに住む人々との係りの中でいつしか生かされている自分を発見しているのだと思う。そして過去の自分を見つめ、多くの事を許し、自分を再発見する。 西野爺さん、梅沢婆さんとの会話のやり取りはまさに自分が畦道に座り込んで傍観しているようなすがすがしさがある。 阿弥陀堂だより、神かくし、海へ、等を読んだ後にこの本へ繋がるのだろう。 これも、通勤電車で読まない方が良いと思った。目頭が熱くなる。
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