クラシック廉価CDのナクソスは、今や20,000に達する膨大なカタログを持ち、メジャー作曲家のものは何でも手に入るばかりか、どこから探してきたのかと驚くようなマイナー作曲家のものも続々リリースしている。さらにアメリカ、スペイン、日本などの作曲家シリーズもあり、これがまた他のレーベルにはない個性的な音楽の宝庫である。どこから手を着けたらよいかわからないほどに巨大化したこのナクソスのCD群だが、この本はビギナーには最良の導き手となろうし、かなりのオタクにも新しい発見を提供してくれると思う。著者は涙ちょちょ切れる感じのロマンチックな音楽が好みのようだが、バロックから現代ものまでよく考えてくまなく紹介しており、すべて自分の耳で聞いた感想で押し切っているところがよい(当たり前のようだが、多くのガイド本はそれさえ怪しいのが実情)。