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この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上 (講談社文庫)
 
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この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上 (講談社文庫) [文庫]

白石 一文
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品の説明

第22回(2009年) 山本周五郎賞受賞 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容説明

山本周五郎賞を受賞した白石作品の最高峰 スクープを次々と放つ「週刊時代」編集長、カワバタ・タケヒコ、43歳。政権党の実力者であるNのスキャンダル記事を巡って運命の歯車が大きく廻りだすが…。

登録情報

  • 文庫: 336ページ
  • 出版社: 講談社 (2011/12/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4062771152
  • ISBN-13: 978-4062771153
  • 発売日: 2011/12/15
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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42 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この著者には全く興味がなかったが、各誌の書評で絶賛されているので読んでみた。が・・・。まず、延々とページを費やして無批判に引用される著作のレベルは、正直言ってかなり玉石混交であり、「啓蒙小説」として読むにはかなり無理がある。マザーテレサを敬愛する主人公の攻撃対象はフリードマンからチャーリーシーン(笑)まで幅広いが、自らは日本一の月刊誌の編集長となり、更には国政にも直接関与できるチャンスまで与えられながら、社会に対して何ら積極的なコミットメントを果たすことなく、家族を捨て、友人の元恋人との安逸な余生に逃げ込もうとするラストシーンには正直唖然とさせられた。もちろん、タイトルを含めた文章表現の鋭さ、時制を巧みに操る構成のうまさには文句のつけようがないが、小説としてみた場合、「幼子を失ったガン患者」という設定に頼りすぎたバランスの悪さを感じずにはいられない。
フジマキ・リコを筆頭に、女性の人物像が如何にもご都合主義な部分にも不満が残る。
このレビューは参考になりましたか?
50 人中、39人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By dsk
形式:単行本
書評をみ、タイトルに惹かれて読んだが、端的にいうと期待はずれだった。
絶賛されている方が多い中、酷評で恐縮だが、
こういう感想を持った者もいるという程度に、御参考いただければ幸いである。

全体的に内容が薄い、圧倒的に薄い。主張、構成に必然的連関がない。

まず、著者が博覧強記であるとはとても感じられない。
この本の半分くらいは引用から成り立っているような気がするが、
きらりと光る文章もあれば、引用する価値のない文章もある。
但し、きらりと光る文章も、全体に埋もれて、色褪せてしまっているのが残念である。

思索が浅い。
男女の性の問題、DV、格差社会、ワーキングプア、家族の問題、政治批判、官僚制批判、
全ての思索が、日頃、テレビのキャスターが話すような非常に低いレベルのものであり、
底が浅く深みがない。

主人公も、この全ての問題について、月並みな、あるいはそれ以下の評論家でしかない。
悪(?)と徹底的に戦い続ける訳でもない。
貧困により失われる子ども達の命を救うために、何かをするわけでもない。
自由主義経済を批判し続ける(但し、鋭い批判ではまったくない)が、
一つの価値観に貫かれた行動をする訳でもない。

登場人物全員が、深く悩んでいない。
かろうじて骨のある主張をしたのはNくらいだったか。
しかし彼の扱いも残念ながら中途半端であった。

ストーリーにあっと驚く展開があるわけでもない。
人の振る舞いが御都合主義的であるように感じられる。

下巻の最後にて、この胸に深々と突き刺さる矢を抜くことの意味が明かされる。
しかし、提示され続けたDV、格差社会、不平等社会と、
その「必然によって生きる」、ということがどのように結びつくのか。
そこに全く「必然」が感じられない。

著者は、四方八方無茶苦茶に矢を放ち、
的にかすめ続ける(というよりも外し続ける)のではなく、
もう少し的を絞り、狙いを定めて、しっかりと中心を射貫くべきであった。

この本は、少なくとも私には、考え抜かれた本であるようには思えなかった。
村上龍や天童荒太の著書のほうが、思考の強烈な跡が本に焼き付いているように思う。

この本は、私の胸を射止めることはなかった。
私の胸には深々と矢は刺さっていないし、抜く必要もない。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この小説では主人公がどのように「行動」したかではなく
どのように「思考」したかという事のみに焦点を当てている。
従って、主人公が起こした行動のみに着目した場合、ほぼ
物語としては成り立たない。
少なくとも私は、この狂った世界を助ける為にカワバタが
政治家にならずにホッとした。もしそんな事になっていたら
この小説は陳腐で偽善溢れる駄作となっていたであろう。

雑多な引用も、物語としてはくどいし、そもそも必要性を
感じない。だが、1人の人間の日々様々に散らばる思考を
読むと考えれば納得がいく。折々で触れた自分以外の人間の
思考に、自分の考えを時に重ね、時に反発し、更に思考を
深めていく。

様々なテーマが盛り込まれ、描きたい事を残さず包み隠さず
描いたような小説。作意を咀嚼するのに時間を要すし、賛否
両論の激しい本だと思う。ただ好き嫌いを抜きにして、私の
思考はこの本に強く揺さぶられたと思う。
このレビューは参考になりましたか?
最近のカスタマーレビュー
よくわからないし、好きではない
著者が何を言いたいのか伝わってこない。様々な引用もやたらまわりくどいし、そもそも... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: hiro
もどかしい
引用が多くストーリーがなかなか進まないのは、酷くもどかしい。
固有名詞がカタカナである事も、めりこみ難くなっている大きな欠点だと感じる。... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: 水銀
この作家が大嫌いだったが、読まずにいられなかった。
その理由が今回はっきりわかった。

自分が小説を書いたらこういう風ないやらしい傲慢なものを書くだろうと
確信が沸いた。... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: ドルフィンドルフィン
二流の知的エンターテイメント、三流の純文学
読後感としては、別に読む必然性のない本だったかと。... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: 33
2010.2.6再投稿:ネオリベ思想を糾弾する“ド大衆”小説
職場でに経済学ネタで飲む先輩が一人いて、その人がオススメだと言うので読んでみた。... 続きを読む
投稿日: 2010/2/6 投稿者: 野火止林太郎
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全体としては欠点の多い小説である。しかしところどころ、妙に心に残る場面や科白がある。... 続きを読む
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最初はブログの内容を小説と言う形で公開したのか、と思いましたが、どなたかが「40−50代の青春小説」と評されていたのをみてその通り、と思いました。... 続きを読む
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小説と論文のあいだ。モラルのない社会で人はどう生きるか。
この著者の作品はすべて読んでいる。エリートの主人公、深すぎる人生考察、醒めた社会と人間の分析。今回は展開が単調で、最初の100ページくらいはどんどん読み進んだもの... 続きを読む
投稿日: 2009/3/6 投稿者: だん
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