表紙の二人は今風な出で立ちですが、舞台は一時代前の架空の日本。(これは仕事をする時のアイテムを見れば何故架空にしたのかが分かります。)ですので登場人物達の言動は“もののふ”の雰囲気が漂います。様々な派閥が対立し抗争を繰り返している世界のようですが、余り詳しくは語られません。この話にはもう一つテ−マがあってそちらが主題になっているからです。できれば複数の巻で掘り下げて欲しかったなとも思います。ですがそれ以上に魅かれたのは、二人の関係性です。互いに本音を隠しながら三年間を過ごし、それぞれに秘めた思いがある出来事をきっかけに徐々に明らかになってくる、その見せ方が特徴的な作画と相まって、心をわしづかみにされました。萌えがありました。ですが、それは今ある居場所を失うことでもあったので、その後の描き下ろしでの二人はまるで道行のよう。悲劇的な結末をむかえるかもしれない、でもそれは誰にも分からない...そんな切なくなる終わり方。もう、本当に堪能させてもらいました!