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この地名が危ない (幻冬舎新書)
 
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この地名が危ない (幻冬舎新書) [新書]

楠原 佑介
5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

地震・津波・火山・台風……。古い地名は、災害の履歴書。

地震・津波・火山・台風・雪・土砂災害……地球上最も災害の多い島国で我々の祖先はいつ襲いくるともしれぬ過酷な自然と向き合い、そして被災した日本人はその土地土地に「ここは危ない」というメッセージとして地名を付けてきた。その古い地名の分析が現在も次の被災地の予想・対策につながる。だが、いま市町村合併や観光開発など目先の利益優先の安易な地名変更政策のせいで古い地名が次々に消えている。いまこそ先人の知恵の結晶に学べ! 半世紀以上、地名のことばかり考え続けてきた著者による「災害地名学」のすすめ。

著者について

1941年、岡山県生まれ。京都大学文学部史学科(地理学)卒業。出版社勤務の後、編集・著述・評論活動に入る。「地名情報資料室・地名110番」主宰、正しい地名復興運動世話人。著書に『こんな市名はもういらない!』『この駅名に問題あり』『「地名学」が解いた邪馬台国』『こうして新地名は誕生した!』等、共編著に『地名用語語源辞典』『市町村名変遷辞典』『消えた市町村名辞典』等がある。

登録情報

  • 新書: 278ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (2011/12/22)
  • ISBN-10: 4344982428
  • ISBN-13: 978-4344982420
  • 発売日: 2011/12/22
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.3  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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 私は全国各地で仕事をしており、古代史に関心があることもあって、地名については特に興味を持っている。
 しかし、各地で出会う地名の由来については、これまで、眉唾ものの語源俗解が多いという印象を持っている。
 単なる当て字に過ぎない漢字から意味を探っているものが多く、後世の解釈が混じっている古事記・日本書紀・風土記などの記述やアイヌ語・韓国語などの音から地名の成り立ちを推測するのであるが、しばしば「ほんとかなあ」と感じていた。
 これに対して、楠原氏は、和語の原点に立ち返り、特に、災害履歴と地形との対応から、地名に刻まれた災害危険地域に対して、警鐘を鳴らしている。
 阪神淡路大震災や東日本大震災の経験からみて、地震の直前予知が不可能であることが明らかとなった現在、過去の全災害履歴から危険性を判断することが求められており、地名から災害履歴を探る「災害地名学」とでも言うべき本書の方法は大いに参考にされるべきである。
 例えば、「桜島」は「裂く」からきた地名であり、「女川」「小名浜」は「おなみ(男波)」からきている、「灘」は「雪崩」と同じく、「な(土地)が垂れる(崩れる)」からきている、などの解釈は、目からうろこであった。
 福島第1原発近くの浪江、牛渡、樋渡、棚塩や、福島第2原発近くの「波倉」が今回の津波の浸水地域になっていることは、過去の大津波の痕跡を示しているのではないか、などの著者の指摘は重要である。

しかし、いくつかの、疑問点もある。
 第1は、活断層や土砂災害危険地域、津波被害地域などが全国各地、どこにでも見られることからみて、どの地名も災害と結びつけることが可能であることである。他の可能性を含めた比較検討が求められよう。
 第2は、縄文時代に海面が現在より4m高かったことや、土砂の堆積作用によって、かつての海岸線がもっと内陸部であったことから、内陸部に海に由来する地名が付けられた可能性である。
 第3は、各地にみられる地名は、古代人が各地に移住した際に、同時に地名を移した可能性があることである。ちなみに、私の母の実家は「浦部」という集落名であるが、町史は「卜部(占部):うらべ」という亀卜(きぼく:亀甲を焼いてできた亀裂の形で吉凶を占う)を職業とした品部に由来する説をとっている。私も地形から見て「浦」という地形に由来した地名とは考えにくい、と考えている。北海道の地名を見ても、移住者の出身地の地名が付けられている例も多く、その地の地形や災害伝承に由来しない可能性があることである。

 新書版の限られた紙面の都合上、以上の1〜3については書き込まれていないだけかも知れないが、門外漢が本書だけを読んだ印象として、あえて挙げさせていただいた。
 「和語語源論」「現場主義」の「災害地名学」により災害に備えることは重要であり、本書を元に、各地でさらに多角的な検討が進められることを期待したい。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
個人でこつこつと、地名の由来について研究を重ねてきた方の著作です。

読み物として、面白いと思われる箇所も随所に見られましたが、全般通して、なんというか…まだまとまりきってない印象を受け、それが読みづらく感じました。
独り言の域を出ていないというか…。

他の方も書かれていましたが、日本全国全般にあてはめられる説ではなく、各地方で言われは違うだろう、ちょっとこじつけかな? と思われる箇所もいくつかありました。

幻冬舎の新書って、結構宣伝文句に騙されてアマゾンでぽちっとして、読んでがっかりなものが多いんですよね…。まずは立ち読み推奨です。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Gori トップ500レビュアー VINE™ メンバー
著者は「災害地名学」を提唱する在野の研究家である。
この中で、今回の津波被害にあった地名、原発の立地する地名が
いかに危険な地名かを論証してゆく。
いささか牽強付会な点もあるが90%は納得する。

東京スカイツリーの立地する「押上」の地名の由来はなかなか興味深い。

「災害地名学」の立場からすると行政の都合による安易な地名変更は許せないことであるが、
それには私も同感である。

ところで、私の故郷にはその名も「乱川」という、奥羽山脈に端を発し、最上川に流れこむ
小河川があるが、この河川、改修工事以後は一度も氾濫したことがないのである。
(改修工事は私が生まれる前だから、60年以上前である)
しかし、ひとたび大雨があれば危ないんだろうなあ。
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