「ハイパーインフレ サバイバル読本」で2003年にデビューした立木信氏(本書はなぜかトラスト立木というペンネームになっている)の集大成的作品。当初は文章・構成ともつたなかったが、06年の「世代間最終戦争」あたりから問題意識だけでなく構成力・文章力がつき、経済評論界ではグンを抜いておもしろいライターとなった。
本書は支配的メディアが撒き散らす経済論説がいかにデタラメかをさまざまなデータを駆使して明らかにしており、世界経済・日本経済の入門書としても最適だろう。筆者は謎の新聞記者とされるが、その力量は朝日、毎日、読売の経済系論説委員のそれを大きく上回っている。国平修身、赤坂太郎とともに、その本名が誰かが大いに注目されよう(一説には、全国紙の傍流記者らしい)。