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この国の品質
 
 

この国の品質 [ハードカバー]

佐野眞一
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

最近「品格」という言葉をよく耳にするが、総理が突然政権を放り出す現在の我が国の空前絶後の状況を見る限り、「品格」を云々するレベルにはあるとは到底思えない。日本人は貧富のへだてなく、誰ひとり底光りしない民族となってしまった。いまの日本と日本人を形容するには、残念ながら材質のクオリティを見気質に問う「品質」という言葉こそふさわしい。

内容(「BOOK」データベースより)

日本の、日本人の劣化は止まらないのか!?閉塞感ただよう日本社会、「読む力」=「人間力」の衰退。あるく、みる、きく、かく、佐野流の時代を読み解く視点がここにある。最新ルポを収録。第二部は、二〇〇三年から〇七年にかけ折にふれて感じたことを書きとめた時事エッセイ集。現在取り組んでいる「満州」や「沖縄」についての構想をメモランダム的に述べながら、宮本常一の仕事や中内ダイエーの消滅、東電OL事件のその後や「本」の世界の地殻変動、格差社会の進行など、著者の仕事と関わりの深い出来事についても考察した。

登録情報

  • ハードカバー: 334ページ
  • 出版社: ビジネス社 (2007/10/31)
  • ISBN-10: 482841391X
  • ISBN-13: 978-4828413914
  • 発売日: 2007/10/31
  • 商品の寸法: 19.2 x 13 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 137,807位 (本のベストセラーを見る)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:ハードカバー
公演会の収録と時事エッセーの作品集です。

佐野先生の作品でおなじみの満州やダイエーなどテーマも書れていて、
それらの著作の補完的に読めます。

しかしこの本で秀逸なのは短いルポタージュですが「ドキュメント東京の下層社会」です。

ここ数年読んだ現代における貧困についてのルポタージュのなかで秀逸でした。
テーマが貧困だと視点が上からのルポが多い中で、
佐野さんのルポは本当に地に付いている。

宮本常一の民俗学的なアプローチでさらけ出される事実は迫力があります。
給食費ひとつにとっても親のエゴがむき出しになっている部分を洗い出、し
学校間格差については日本の将来の根底にかかわる問題なのに問題として
社会に取り上げられてないことが恐ろしいです。

このルポだけでも読む価値があります。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 麒麟児 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:ハードカバー
宮本常一が指し示した「あるく みる きく」哲学をノンフィクションの基本作法に据え、その実践にエネルギーを注ぐ筆者の最新講演/エッセイ/ルポルタージュ集。筆者により掘り起こされた東電OL殺人事件の実相や中内ダイエーの栄光と挫折、信楽高速鉄道事故と福知山線事故との同一性等といったテーマに加え、足立区にみる東京の「下層社会」の問題や満州・沖縄からみた近現代日本の分析など、非常に読み応えのある論考が詰め込まれ、現代日本を批判的に読み解くためのヒントが満載された好著と思う。また、筆者のマスメディア/ジャーナリズム批判は、上杉隆氏の『小泉の勝利 メディアの敗北』(草思社刊)の問題意識と通底しており、鋭い。筆者は2006年を「日本の社会の底が完全に抜けきった年」(249頁)と評するが、けだし同感。時間はない。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぽるじはど トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:ハードカバー
 小泉政権が始まるまでも劣化していなかったわけではないが、それ以降はより激しくなり、自分ダケ本意の社会に急速に変貌を遂げている。
 佐野はそれを「読む」力の衰退が原因と説く。   ネット普及で、いきなり情報発信地にさらされることとも。
 確かに日常生活で触れる情報は、10年前に比べて桁違いだが、その真偽を見抜く目を持つ努力を多くの人が怠ったままであったがために、深く考えることを止め、自分に都合のよい情報のみを取り入れ、情緒だけを頼りに物事を決め付ける世論が多数を占める、幼稚な社会になってきた。
 メディアもまた良質な情報を流す努力を怠り、そのような大衆に迎合し、ミスリードし続ける。
 本書には、怒りを蓄積し立ち上がろうすると気持ちを、奮い立たせるエッセイもあるが、あまりにもあからさまな社会の劣化を見せ付けられ、うんざりして気持ちが萎えてしまうものも含まれる。
 しかし、それを私憤でなく公憤に転化させてこそ、佐野の意思を読むことになろう。

 長文のルポのような読み応えには欠ける本書だが、取材源のニオイをかぎ分ける佐野の嗅覚の片鱗が見られるエッセイにも、新発見があった。

 東電OL殺人事件の冤罪被害者、ゴビンダさんの再審請求の行方についても、佐野の文章を待ちたいと思う。
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