4巻は久しぶりに統帥権についてページを大きく割いています。
軍部による統帥権干犯を強く批判する司馬ですが、すでに幕末・明治初期あたりから統帥権を軽んじる風潮があったとの指摘は、ちょっと歴史観が変わった気がしました。
昭和軍部の暴走は日露戦争の成功(というよりも成功と勘違いしたこと)に端を発していると思っていましたが、背景にはもっともっと根深い日本人のメンタリティがあるということがよくわかります。
また、朝鮮半島で520年も続いた李氏朝鮮が中国と日本をどのように見ていたかのくだり(「李朝と明治維新」)は、日本にとって朝鮮半島が、朝鮮半島にとって日本が、地政学的にいかに重要で密接な関係にあるかということがよく理解できました。