現実の某国をアレンジした(と思われる)「この国」を舞台とする、体制派の主人公v.s.反体制派で主人公に土をつけた宿命の敵のぶつかり合い。
実際には連作短編集であり、ふたりの対峙は第一作と最終作のみ。根底に流れるのはこの二人を含め「相手の裏の裏をかく」「論理詰めで相手の行動を読み切る」、ある意味心理戦。
ある意味、いつもの「石持節」である。
面白くない訳ではないのだが、以前の作品と比較して「最後の話の落としどころ」があまり気持ちのよいものではない(「攪乱者」や「きみがいなくても平気」あたりも同様)ので星を一つ減らす。
「Rのつく〜」や「人柱〜」が好きな読者だと、この数作は今ひとつかもしれない。
それでも、「次の手」に期待しながら星3つ。