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この世は二人組ではできあがらない
 
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この世は二人組ではできあがらない [単行本]

山崎 ナオコーラ
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

社会とはなんであろうか。なぜ全員が男女二人組でなくてはならないのか。川を二つ超えながら、日々を営んでいた。この小説の舞台は狭いアパートだ……無冠の帝王が描く、素朴な社会派小説。

内容(「BOOK」データベースより)

なぜ全員が男女二人組でなくてはならないのか。川を二つ越えながら、日々を営んでいた。埼玉とたまプラーザ。この小説の舞台は狭いアパートだ。社会とつながりに切り込む“反恋愛小説”。

登録情報

  • 単行本: 173ページ
  • 出版社: 新潮社 (2010/2/24)
  • ISBN-10: 4103143223
  • ISBN-13: 978-4103143222
  • 発売日: 2010/2/24
  • 商品の寸法: 19.4 x 12.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 97,778位 (本のベストセラーを見る)
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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sora
形式:単行本
『カツラ美容室別室』のときも「なにこの淡々とした展開は#」だとか、「主人公たちに全然共感できない」なとの批評を受けてましたっけ。この作品も、おそらく「そういう風にしか読めない人には一生わからない作品」だろうなあと思います。もうそれはしょうがない。だって,これこそが,山崎ナオコーラの真骨頂だからです。

まずは,なぜこの装丁!とおもいました。表1は紺碧の空をバックに吹き上がる爆風。そして表4は、紺碧の海からふきあがる噴煙(海底火山?!)です。装画は会田誠さんの作品だそうです。作者インタビューで,ぜひこの装丁の意味を語ってほしい!

さて、お話しのなかで、主人公である私(しおちゃん)は何度も「爆笑」します。しかしその爆笑は、愉快な笑いではなくて,そのほとんどは「へっ,なにいってんのこの人」とか「はあっ?バカみたい」という類の笑い。かなり挑戦的です。見ようによっちゃあナマイキかしらね。そして、この人は,笑うだけじゃなくて,よく泣きます。だけどそれは「単に涙腺が弱い」だけだって言っています。でも,どうやらホントは,そんなに強くもないみたい。

私の頭をいい子いい子してくれたりやさしくしてくれる,そんな紙川くんに甘えてしまえばらくちんだってわかってる。だけど、なんとなくそう,手放しではそうできない居心地の悪さを抱えてる。実はそれは,紙川くんのほうでもおんなじように感じてることだったりして、それがまたそれぞれの自己嫌悪につながっていって...という悪循環。このあたりの「はっきりしない」かんじが、実にリアルです。

だけどね、ふらふらよろよろ,なんとなく歩いているうちに、ちゃんと確実に前に進んでいるのです、このひとたちは。そのいじましさというか、よろけ具合にほろっとします。そして、わたしもがんばろって、なんだかそう思えてきます。そんな本です。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
久々の小説 2010/5/5
By vega 殿堂入りレビュアー トップ100レビュアー
形式:単行本
久々に小説を読みました。
山崎ナオコーラさん。

ご本人の自伝か?と思われるほどリアルな場面がたくさん出てきて、
引き込まれながら読みました。

単なる青春、恋愛小説ではなく、
働くって何? 結婚って何?
生きるって何? 戸籍って何?
と今まで(少なくとも私は)考えずに通り過ぎてきたことを
深く、深く掘り下げていて、考えさせられる1冊でした。

小説でありながら、ドキュメンタリーを見ているようなところもあり、
恋愛の行方もくっついたり、離れたり。
相手の男性に読んでいる私が嫌気がさしたり「その反応?」と突っ込んでみたり。

いろいろ考えさせられる1冊でした。
高校生くらい、大学2年生くらいまでに読んでおいた方がいい1冊だなあ、と
私は思います。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ワタシにとって初めてのナオコーラ体験の一冊です。

肌にまとわりつく空気とか、日差しとか、皮膚の感覚を精緻に表現するうまさは独特で、終始淡々とページをめくるうちにナオコーラ的世界にやみつきになります。

しかも、数ページごとにはっとするような(それでいてとても温度の低い)箴言がでてくるので気が抜けません。

あまたあるユニークな箴言のなかでひときわ印象が強かったのは
『まだ誰も見つけていない、新しい性別になりたい』
ということばでした。

子を孕むことのできる主人公の女性のなかの、硬質の感覚はまさに男性そのもので、「文学」という男性は彼女の子宮の中ではぐくまれているのでしょう。

たいへんな産みの苦しみを味わった(そしてこれからも味わう)であろう著者に敬意を表して☆いつつです。
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