掲載された写真が、撮影も印刷も秀逸で、アトラスとして優れた本だと思います。どこをどのように見るべきかがわかっている撮影者が上手に撮影した写真を、色調などの再現性よく上手に印刷してあります。その写真での見るべきポイントはどこかについて、注釈が添えられているのもよいところです。
収載された疾患はcommon diseaseばかりではなく、小児皮膚科の専門医でないと診断がつかないような珍しいものもあり、おそらく一般の市中病院の小児科外来でであう皮膚科疾患はこの1冊で網羅されているのではないかと思います。大きさも比較的コンパクトなので、外来において頻繁に参照するのに手頃です。
治療については総論的にまとめてあり、個々の疾患の各論的な治療法については簡素な記載しかありません。画像としての情報をいかに文字情報の形の所見や診断に落とし込むかに重点を置いてあります。皮膚疾患の診療についてはそれこそがもっとも難しいステップですから、あるべき姿の1冊ではないかと思います。