本書は、2005年に出版された『こどもたちへ 夜回り先生からのメッセ
ージ』(サンクチュアリ出版刊)に、著者が書き下ろした原稿「おとな
たちへ」を加えて再編集し、文庫化したものである。
本書の構成としては、前半3分の2程度が子どもたちへのメッセージ、
後半3分の1程度が大人たちへのメッセージになっている。
子どもたちへは、人に優しさを分けながら自らの心を豊かにして、自分
の足で人生を切り開いていく強さを持つこと、つらい時、苦しい時は、
その気持ちをため込まず外に出すこと、過去に起こったことに囚われず、
ありのままの自分を認め許してあげること、たとえ小さいことでも、今
の自分にできることをすること等のメッセージが綴られている。
このスタンスは、大人たちに対しても変わるものではなく、やはり今の
自分を認めてあげること、せわしなく生きるのをやめ、ゆっくりと余裕
をもって生きること、たまには空を見上げたり綺麗な景色を見る余裕を
もつこと等のメッセージが書かれている。そして、今は大人も生きづら
い世の中を頑張って生きているのだという大人への優しい気遣いも伝わ
ってくる。
いずれも夜回り先生の温かい眼差しが感じられるメッセージばかりで、
生きる強さや勇気や励ましをもらえる本である。また、大変読みやすく
まとめられており、短時間で気軽に読破できる。
子どもたちへ、そして子どもを持つ、あるいは子どもとかかわる大人た
ちへ、夜回り先生が贈る言葉のプレゼントをどうぞ。