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読もう読もうと頑張ってみるのだが、だんだんと意味がとれなくなって挫折してしまう。僕にはそんなことが何度もある。
また、漢字だらけの本にはうんざりさせられる。どういうわけか本のほうから拒まれている気さえする。
「お前ごときにこのおれが理解できるか」といった具合に。
要するに僕は文面がこわいのだ。
そんな読者の悩ましい状況を打開すべく、著者は文章に顔をつける。すごんだりやさしくほほえむ顔を。
できるだけ日常的に使われている言葉を使って顔をなめらかにするのだ。
そうすることで読者の緊張を解き、体をリラックスさせる。
こわばった体ではなにも吸収できないから。
序盤の著名人たちの名句に対するエッセイも心に響くのだが、僕は中盤で展開されるこの「ことばの顔」論がすきだ。
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