上市済製品だけでも、これまで抗体医薬の代表選手とされてきたHerceptin (tratuzumab) やAvastin (bevacizumab) にとどまらず、2010年に米国で認可されたテイラーメイド癌ワクチン療法Provengeや、転移性メラノーマ治療薬として2011年に米国で認可されたYervoy (ipilimumab) までカバーしている。また未だ研究段階にある技術についても、癌ペプチドワクチンやDNAワクチン、核酸医薬やナノカプセル等まで言及されており、本書内容はまさにタイトル「ちょっと未来の薬の科学」の通り。
最新医薬品の市場動向を知ってはいても、作用機序について深く理解しているわけではない自分にとって、代表製品や最新技術のメカニズム概説は大変有難く且つ面白く読めた。
ナノカプセルの項を読んで、ドラッグ・デリバリー・システムにおけるイノベーションが医薬品業界の大躍進をもたらす可能性に期待を持った。