映画がはじまってから、ゆったりとしたペースに戸惑いました。
でもそこがこの映画の狙いでもあるんだ、と観終わったあとには感じましたが、
建物の外ではデモ。
建物の中では優雅で業務に関心のない大臣。
当然辞任。
しかしここからがこの映画の真骨頂。
映画が始まって1時間くらいしてから、私もようやくこの映画のペースに慣れてきて、
観終わった後は自然と顔がほころんでいました。
一言で言えば、陳腐ですが、「人生賛歌」
一つのエピソードが、まるでループのようにさりげなくつながっていたり、
どうでもいいようなエピソードが、後の伏線になっていたり、
小道具の使い方も秀逸。
ラスト付近では、そんな主人公を含めて、登場人物みんなが愛おしく感じてしまいました。
セリフも音楽もきわめて少なく、画質もあまりよくないので、
2006年の映画ですが、まるで20年くらい前の映画?
と思ったりもしましたが、あらゆる人種が登場するあたり、これはまさに現代のフランスの姿。
そこを見事に切り取って、微笑ましい作品に仕上がっています。
まさに「ここに幸あり」ですね。
最近の、メリハリの効いた、テンポの速い映画に慣れている人は、
ちょっと戸惑うかもしれませんが、
一度見終わったら、「また繰り返してみてみたい」
そう思わせてくれる、素晴らしい作品です。
本当に、よかった〜