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成果主義というと、ここのところ若干評判が悪く、一時の流行のゆり戻しが来たような感がある。一方で、武田薬品の仕組みについては、今のところこれを改める動きは特にないようで、むしろその内容は徐々に進化しつつあるもののようだ。この違いはなんだろう。
本書を読んですごいと思うのは、アカンタビリティーとコンピテンシー、ハイパフォーマーと目標管理、またその活用に関する議論を、武田薬品の置かれた内外の環境に対して、実に的確に適用しているところである。コンサルで人事システムの売り込みなんかをやっている人と話しても似たような概念をつかって似たようなことを言うのだが、わが社にあった形をわが社に合った運用で導入するためには、内外の環境をよく認識し、自分たちの頭で考えて仕組みを作り、時間をかけて可能な限り大至急の改革を行うということが大事なのだと痛感した。これに引き換え、人件費の削減のためにとにかく成果主義を導入するとかというのは本末転倒であり、本来的にはこれは個としての働き手をいかに活性化するかのツールであるということなのだろう。そのための不可欠のステップとして、著者の言う「個の確立」があるということなのだろうか。
「何のために何をやるのだ」という思考を、自らの評価や組織の中での評価ということにひきつけて思い出すことができる好著である。成果主義の勉強のために、また、ものの考え方のレビューのために。
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