本書は、「2005年3月に『ソニー・マガジンズ』より発行された『こげぱん 三都ぶらり旅日記~京都編~』の軽装版」ということで、初出から6年ほど経っていますが、京都の街は変わっていませんし、京都のお店もほとんどそのまま営業しているでしょうから、掲載の情報も使えます。知っているようで知らないことが多いと改めて感じました。
お食事処の感想も具体的ですし、旅の追体験ガイドとして重宝でしょう。三嶋亭のすき焼きの紹介などは、その通りだと頷きながら読みました。京都(洛中・洛南・洛東・洛北・洛西)の観光地や街中にあるお食事処の感想は地元の方がご覧になっても、十分に納得するものだと思いますし、見たままの感想は素朴で素直でとても好感を持ちました。
観察力もするどく、ユーモアたっぷりでこの本を片手に追体験したくなるような編集です。おいしそうなパンの紹介はさすがに手馴れたものですし、詳しく参考になりました。
また京都の各種の伝統工芸の作成工程やそのスタッフの働き、完成した品物なども紹介してありますので、京都を訪れる前の下準備としての利用にも十分使用に耐えると思います。
通常のガイドブックのような写真と記事よりもずっと親しみを覚えるのは、たかはしみきさんの描く「こげぱん」のキャラクターが可愛くて、愛すべき存在としてあるからなのは間違いありません。本書が他のガイドブックと大きく差別化が図れる特性はここにあるわけですから。
勿論、お土産やお菓子もこのような楽しいイラストで描かれるととてもおいしく感じます。巻末の4コママンガは笑えますし、脱力系、癒し系のキャラクターが受けているのでしょう。「おもしろ旅エッセイ」というジャンルを確立したシリーズは多くの人から支持されています。