本書では、学習のための哲学と習慣を組織が身につけるための10のステップが提示されている。このステップを順序よく踏めば「真の学習する組織」になるというわけだ。
これからの職場は、家にいるときと同じような感覚で過ごせる場所でなくてはならない、と著者たちは言う。すなわち、皆が一緒に活動するのを楽しみ、さまざまなことを共有し、クリエイティブでいられる場所。チームワークで目的を達成し、同時にひとりひとりが率直でいられる場所。これからの職場は、そういう場所でなくてはならないという。
組織学習へ向けて著者が提示する手法は、すべて当たり前に見える。けれどもその当たり前のことを実践させるために、じつに細かい工夫が凝らされている。「リフレーミング」と著者たちがよぶ手法は、その例だ。これは目の前の現実を新たな視点で見つめ直し、さまざまな事実の中からポジティブなものを拾い上げ、ネガティブなものを後方へ押しやる作業の意だ。そのための「グッド&ニュー」(メンバーひとりひとりに、過去24時間以内にあった良い出来事を話させるもの)という手法もおもしろい。ゲーム仕立ての工夫がたくさん紹介されている。
説明に使われているエピソードもおもしろい。マクドナルドで働いていたひとりの女性は、客に釣銭を渡すとき、右手で釣銭を手渡しながら、必ず左手で客の手を下から包むように支えることにした。このささやかな行為は、客を喜ばせ、他の店員にも影響を与え、店の雰囲気を一変させたという。
この本は、読んでいてさわやかな本だ。きっと、人間の対するポジティブな信頼がベースにあるからだろう。アメリカの産業の「草の根」の強さといったものを感じさせる本でもある。(榊原清則)
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17 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
学びの多い良書,
By inspector "仁" (岐阜県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: こうすれば組織は変えられる!―「学習する組織」をつくる10ステップ・トレーニング (単行本)
「経営学」と「教育学」を組み合わせた本にめぐり合ったのは初めて。理論書としてだけでなく、実践書としての価値が非常に高い。 「トップダウン型」のマネジメントでなく、社員自らが学び「文化」を造りだす環境づくりが大切なことと思った。 企業だけでなく、あらゆる「組織」に通用する属する方々にお勧めしたい良質な実践書です。
18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
最高の教育書,
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レビュー対象商品: こうすれば組織は変えられる!―「学習する組織」をつくる10ステップ・トレーニング (単行本)
教育というテーマで本当に分かりやすく具体的に実践できるノウハウを含んだ本が 他にあるのでしょうか? 実際に分厚い本なので、本が苦手な方には グッド&ニューやシンク&リッスンなど 導入する勇気さえ持てば、組織といわず人間関係を さらに多重知識理論に関しても
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
具体的なアセスメントがよいです。,
By vespa (神戸市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: こうすれば組織は変えられる!―「学習する組織」をつくる10ステップ・トレーニング (単行本)
組織を変えるために、簡単な気付きのツールとして、アセスメントが提供されています。 これを元に組織の悪い点を発見し、 それを改善するための具体的な方法をこの書籍より実行するという形式です。 本当に具体的なので、信じて実践することで「学習する組織」に
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