おとうさんの「はたけしごとのおてつだい」をすることになったくんちゃんは、失敗ばかり。でも、おとうさんに一つ一つ教えてもらっているうちに、何をどうしたらいいのか、少しずつ学んでいきます。
『くんちゃん』シリーズはどれもそうですが、親グマの教育方針(?)には、はっと胸をつかれます。何も知らないくんちゃんに、おとうさんはじれながらも辛抱強く教えていきます。
そして、くんちゃんは「はたけのはしにすわり かんがえ」「おとうさんのすることをしばらくじっとみ」るようになります。こうして子どもは、未知のことをゆっくりと自分の中に取り入れ、少しずつ世界を広げていくのでしょう。怒ったり、むやみに急がせたりせず、子どもの成長をじっと見守る余裕を、大人が持つことの大切さも、教えてくれます。
そして、この本では、畑仕事にふさわしい渋い緑色が選ばれ、地の白、繊細で自由な輪郭線の黒の三色によって、目にも、心にも優しい一冊になっています。