巷では受験数学と言えば和田秀樹さんのチャートによる解法暗記が有名ですよね。
確かに数学が極端に出来ない人はまず公式や解法をまずしっかり頭に叩き込む必要があると思います。受験という時間が制約された戦いに、分からない問題は何時間悩んで頭を使え!というのはナンセンスです。(ただ学習の本質としてはやっぱりいっぱい悩むべきだと思います。)
しかし、数学は暗記だ!と言い切ってしまうのはマズい気がします。
数学が全くできない者にとって、数学は暗記だ、という言葉は衝撃的であり、そして和田さんの受験参考書を見れば、自分も数学が得意になるかもしれない、と思うのも無理もありませんが、この方法論を編み出した著者自身の経歴は灘中→灘高→現役理三という日本で考えうる最高学歴と言ってもよい方です。(ご自分で劣等生だった、とおっしゃっていますが…)
そういう人が数学の解法を暗記するのとそうでない人が解法を暗記するのは少し効果が違う用に思います。
簡単に言えばその覚えた解法を初見の問題に適用できるか否かの差を生んでしまうと思うのです。
もともと勉強ができる人というのは物事を関連づけて覚えるのがとてもうまいです。あ、この考え方は前の問題と似ているな…と結構そういうところを意識して勉強してたりします。
そういう意識で解法暗記をしてた人と、あまり体系的に暗記が進まなかった人では少なからず、数学の脳内検索能力に間違いなく差が出ると思います。
同時に応用問題を見たとしても、その問題のアプローチの仕方の数に差があるのです。これは他の多くの教科にもあてはまることです。
このくらべてつなげてまとめる数学では、1A2Bまでなのですが、体系的に学ぶ基本が示されていると思います。2次関数の最大最小は高校生が多分最初にぶつかる山だと思いますが、この最大最小だけとってもさまざまなパターンがあるのです。この本ではtheme 10の2次関数の最大最小、theme 11の相加平均と相乗平均、theme 12の2変数関数の最大最小、theme 13三角関数の最大最小と4つのテーマ(24例題)に渡って細かく解説されています。どの例題もその類題はおそらくチャート式に載っていると思いますが、相加相乗平均などは単元的に数2の範囲ですから、最大最小の問題として体系的な理解がしにくいです。その点この本で最大最小を体系的に理解できていれば、問題文に最大最小というワードがあれば解法の検索がし易くないですか?
この本を見本とし、授業などで覚えた解法を関連づけてまとめたノートを作成してみてはいかがでしょうか。チャートを進めている方でも、問題を解く前に、以前解いた問題との関連性を探るだけでも、数学に対する理解が変わっていくと思いますよ。
余談ですが、著者の佐藤学さんはこの本も素晴らしいのですが、数学や化学においてビジュアルメモリーチャートという大変大変素晴らしい自作の教材を販売しています。
数学は「恋する数学」化学は「恋する化学」と検索すれば出てきますので一見の価値はありますよ。
レビューとは関係ない文章が多く申し訳ないです。文章も長くなってしまいました。
ただ受験生にとってちょっとでも参考になれば幸いです。