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著者はこの数年で有名にはなりました。しかし、このような類の毒舌ものを書いても読者に納得されるところまでは、まだ許容されていないのではないでしょうか。毒舌ものを書いた結果、著者のイメージが悪くなるという、お手本のような事例になっていると思いました。
漫画では「世の中にはダメな人がいるけれど、私もそうなんです」という点が、エクスキューズになっていると思っていました。ところが、ほぼ一方的に他人を批評しているこの書籍では、著者の主張に「よく言ってくれた」という爽快感が皆無であり、結果として、読んでいる自分に自己嫌悪してしまいました。毒舌の内容自体に新鮮味がない上に「…つーか、…」、「キモイ」、「ハブにする」等の話言葉に、嫌悪感を増幅させられました。
この文調は、著者によるものなのか、編集側の意向なのかは知りませんが、著者のイメージを悪くしているように思えてなりません。
この類の書籍に真面目にレビューするのも大人気ないとは思うのですが、漫画の方は面白いと思っていたので、残念で、つい書いてしまいました。
客観的に見ると本作のコラムは歯切れの悪さや
悪い意味で「平均化」された内容のものが多く見受けられます。
(「平均化」という表現は、俗悪な大衆紙に見られる”意見”の
範囲を超えないもの、という意味で使用しています。
彼女ならではの突出した意見がない、といってもいいでしょう。)
35名の芸能人を「斬った」結果として、代表作だめんずは
”毒舌系”の作品ではなく”分析系”の作品であることが
皮肉にも読者に知らしめる事となります。
このことは巻末の辛酸なめ子氏との対談の中でも
「粗探しするのは好きではない」という自身のコメントからも
読み取ることが出来ます。
従って作家・倉田真由美が今後生き残っていく方向性として
「毒舌系」はその限りではない、ということを彼女自身が
自覚することができた作品であるといえるでしょう。
その意味では、彼女にとっては非常に重要な位置づけとなる作品です。
しかしながら、本作のクォリティはお世辞にも高いとはいえません。
当方はだめんずファンですので評価は甘めにつけていますが、
新規層の方が読むには相当つらいものがあります。
そういった部分が、逆に著者の悪人になりきれない人の良さを感じさせるので、私はこの本を読んでも著者に対して悪印象は抱きませんでした。普通に面白かったです。
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