ネタや萌えで勝負せず、ストーリー直球で挑んだような作品。
エリート主人公と落ちこぼれの集まり『おそうじ部』の触れ合いが描かれています。
軽そうなタイトルとは違い、科学や病など奥深い話も含まれていてとても面白かった。
あっと言わせる展開こそ無いけど、適度な間隔で読者を引きつける魅力はあります。
ではその魅力とは何?と聞かれるとなかなか説明しづらいのですが……。
例えばここに登場する主人公は999人いる全校生徒の中で二位の成績、生徒会長の神宮寺鳥子は一位、そして学園長は世界が認める超人……と、どれも天才ばかり。
けれども天才というのは何処の小説にだってありふれているもの。極端な言い方をすれば、数行の設定とそれらしいエピソードを書けば簡単にできてしまいます。
そんな天才達に『うちの子はただの天才じゃないよ!』と異議を唱えた(ような気がする)のがコレ。
何故天才が生まれたのか?という根本的疑問に深く突っ込み、もっともらしい説得力を持たせています。
そこらへんをどう捉えるかは人によりけりだと思います。ただ私は魅力を感じました。
反面、テンポが悪いのも事実。それがこの作品の長所と短所でしょう。
あと話の導入部である主人公と神宮寺鳥子のトークは素晴らしい。
シュールなやり取りの中、温度差をひしひしと感じさせ、思わずニヤリとさせられる。
主人公も今時珍しい物事をはっきり言うタイプで好感が持てます。
イラストの口絵は背景付きで非常に綺麗。物語の舞台である遊園地学校を彷彿させる。
ただ、表紙になっているメインヒロインはあまり魅力を感じられませんでした。
作中にネガティブ系女子と書かれてますが、実際はネガティブな発言でボケる普通の女の子といった印象が強いです。
文章がしっかりしてる分、文字が多く390ページと分厚いので参考までに。