この本は、著者が大腸がんを患ってからぼ4年間のことを綴った本であるが、本来は料理とレシピ満載の「料理本」。術後体験レポートというタイトルから、文字ばかりの印象を持ってしまうが、内容はおいしそうな料理の写真と著者のそのときの気持ちが語りかけるように書かれている。私はこの本を読むというより、視覚的に楽しんだ。辛い場面もある。しかしどんな状況になろうとも、人それぞれ自分の大切なスタイルを守ることが大切、という強いメッセージがおいしそうな料理の写真とともにエッセイからじわじわと伝わってくる。読み終わると、心が温まって不思議と元気が沸いてきた。 料理の写真のデザインはとても工夫されていて、健康な人も食べてみたいおいしいそうなものばかりである。読者を特定しない、新しいエッセイ本といえるだろう。