ピュアな純愛物語はいくらでもあるが この作品は以下二点の仕掛けが良い。
一点目。自然描写が美しい。田舎の自然が十分に書き込まれていて 読んでいても 目の前に浮かびあがるものがある。特に 川、湖、雨という「水」を印象的に使っている点で読んでいて快かった。この感覚は日本人には非常にわかり易いと思う。
二点目。純愛の舞台を 青春期、壮年期、老年期の3つに分割し かつ 老年期にクライマックスを持って行っている点が上手だと思う。年代を広くとることで 読者層が大きく広がった。若い人も 年を取った人も読めるように仕上がっているし かつ 老年期に頂点を持っていたことで 話に説得力を与えている。
それにしても 今なお かような純愛物語が 米国でベストセラーになる点には注目してもよい。やはり いつになっても 純愛物語の持つ力はあるということか。