斉藤とも子さんは、11歳の時に母親を癌で亡くしました。
同じ境遇の家庭をテーマにしたテレビドラマ「微笑」を見て感激、芸能界入りと同時に高校を中退します。
1976年、NHKで放映の少年ドラマ「明日への追跡」で主演デビューし、NHK教育テレビの「若い広場」の中の「マイブック」コーナーで注目を集めます。
1978年「青春ド真中」「ゆうひが丘の総理大臣」など、学園ドラマでの優等生の生徒役で高い人気を得ました。映画「ひめゆりの塔」や、「車輪の一歩」で主演し好評を博します。
1995年テレビドキュメンタリーのレポーターとして訪れた、タイのスラムでの生活を見て共感を覚えます。
独学で大学入学資格検定を受検、1999年東洋大学社会学部福祉学科に合格します。同年、原爆をテーマにした舞台「父と暮らせば」で被爆した娘役を演じることとなり、役作りのために訪れた広島で被爆女性や、原子爆弾被災者の支援団体「きのこ会」と出会います。
そして、被爆者を支えるための方法論として考えられた学部論文「被爆、そして生きる」を書き上げます。
本書では、母胎内での被爆により知的障害や発育不全を抱える生きる、現在60歳の「原爆小頭症」の人たちとその家族を対象者としており、2003年に大学院に進学された斉藤さんが、修士論文としてまとめたものを書き直しています。
根強い斉藤ともこファンにとっては勿論、「平和って何だろう」「幸せって??」「みんな自分の事しか考えないのね」なんて、生きることに疲れてしまった大人にもお勧めします。「
もう一度、記憶の彼方に押しやられた人々の声に耳を傾け、「幸せ」について考えてみませんか?
心に響く優しい目線で捕らえられた、美しい文章の書籍ですのでお勧めします。