ゲイカップルの日常綴ったこのお話も4巻となりました。
毎回ほんとに美味しそうなレシピ満載で、料理に興味ある人にとっては非常に嬉しく、
そうでない人でも、ヒューマンストーリーとして十分楽しめるので、なんともお得な一冊です。
今回はゲイカップル仲間も少し登場します。
作風全体としては変わらずほのぼのしてますが、ふとした所に、ゲイであることへの辛さや葛藤も
現れていて切なくなったりしました。
ゲイ友達のヨシ君が、「僕が今まで歯を食い縛って稼いできた金です。故郷の両親には、ビタ一文だって渡したくない」
と静かに微笑みながら筧に言う姿に少し泣きそうになりました。
前作にも少し出てきますが、主人公二人自身も、家族との関係は決して全てが丸くいってるわけではないんですよね。
ゲイとして生きていくことの辛さとか、そういうことに限らず、
よしながさんは、人ならば誰しも持つであろう自分の葛藤だとかトラウマだとか、たとえ小さくても、
日常の中に溶け込んで潜んでいるような心の暗い部分を書くのが本当に上手だと思います。
決して押し付けがましくなく、さりげなく描かれています。
切り離せない辛いことはいっぱいある。
だけど大切な人と一緒に食卓を囲める、そんな些細な幸せが実はどれだけありがたいことなのか。
生きてく上での幸せなんて、それで十分だな。と素直に思わせてくれる素敵な作品です。