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きつねのはなし (新潮文庫)
 
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きつねのはなし (新潮文庫) [文庫]

森見 登美彦
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (50件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「知り合いから妙なケモノをもらってね」篭の中で何かが身じろぎする気配がした。古道具店の主から風呂敷包みを託された青年が訪れた、奇妙な屋敷。彼はそこで魔に魅入られたのか(表題作)。通夜の後、男たちの酒宴が始まった。やがて先代より預かったという“家宝”を持った女が現われて(「水神」)。闇に蟠るもの、おまえの名は?底知れぬ謎を秘めた古都を舞台に描く、漆黒の作品集。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

森見 登美彦
1979(昭和54)年、奈良県生れ。京都大学農学部大学院修士課程修了。2003(平成15)年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル賞を受賞し、作家デビュー。’07年、『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 323ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/6/27)
  • ISBN-10: 4101290520
  • ISBN-13: 978-4101290522
  • 発売日: 2009/6/27
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (50件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 京都+怪奇, 2007/3/15
レビュー対象商品: きつねのはなし (単行本)
京都好きの方にはたまらない小説です。

京都という街がもつ不思議な雰囲気が存分に出ています。

どの話も少しずつリンクしているようで、していないような…。

同じ世界の話だけれど、どこかちょっとずつずれているような…。

というような構成です。

森見さんの他の話よりも少し笑い出してしまうような文体は少ないですが。

レビューのタイトルにも書いたとおり、京都という趣のある舞台+少し背筋がヒヤッとする奇妙な話、といった感じです。

京都好きにも、ちょっと不思議な話が好きな人にも、読みやすい小説だと思います。
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29 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 暗闇をじっと見つめて, 2006/11/5
レビュー対象商品: きつねのはなし (単行本)
デビュー作『太陽の塔』では京都の大学生の日常と妄想を面白おかしく書いていたが、今回の作品はがらりと雰囲気を変えて京都という街の暗がりの部分に目を向けた。
京都は観光都市でありながら、どこか謎を秘めた街だ。いわば京都のB面とでも言おうか、そこに足を踏み入れてしまった人たちを主人公に据えた中篇が四つ収められている。伏見稲荷・吉田神社の節分祭・琵琶湖疏水など、京都人には馴染みの場所を舞台にしてひそやかに繰り広げられる、いわば京都のB面とでも言おうか、影絵のような妖しく美しく恐ろしい物語もまた、古都・京都のもつ秘密に新たに加わった。京都という街が書かせた話といってもいいかもしれない。個人的には「果物の中の龍」が気に入った。
ただ怖いだけでなく、時には華麗ですらある描写が読ませる。夏目漱石『夢十夜』、京極夏彦『巷説百物語』などの幻想怪奇譚が好きな方には是非手に取っていただきたい。
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23 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 森見流「陰翳礼賛」, 2009/11/29
By 
kewpie - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: きつねのはなし (新潮文庫) (文庫)
魔に魅入られた人の話である。4編収録。最初の3編は登場人物に重なりを認めるが、役柄や時間関係は一貫しておらず、別の物語と考えた方がよい。また最後の「水神」は設定が異なる。

まこと、京都には異界がよく似合うのである。この世には「踏み込んでは行けない領域」があり、不用意に関わりを持つことは運命の破滅につながる。文明化とは闇の排除に他ならないが、今も闇は市井に厳然としてあるのだ、という物語である。私は科学者でありオカルティズムは信じないが、そういう領域がこの世にある方が、人間は謙虚に生きられるのではないか、という気がしないでもない。

本作の最大の特徴はその文体にある。化連味あふれる賑やかなスラップスティックを本領としてきた作者が、ここでは端正な日本語を駆使して怪異を物語る。正統的な文体で見事に編んだ作品であり、作者の力量が本物であることを示していると思う。
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