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きつねのつき
 
 

きつねのつき [単行本]

北野 勇作
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

悪夢の事故が町を呑み込み、その直後、春子は生まれた。私は人の面を身につけながら、私と妻と娘、3人の家を守る。そう決めたのだ……震災後の世界に贈る、破壊と再生の物語。

内容(「BOOK」データベースより)

きつねのつきはきつねつき、いつか落ちるよすととおおおん。人に化けた者たちが徘徊するこの町で、私と、天井に貼りついた妻と、娘の春子と、三人で静かに暮らす。正しいのか間違っているのかはわからない。私がそう決めたのだ―3・11後の世に贈る、切ない感動に満ちた書き下ろし長編。

登録情報

  • 単行本: 261ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2011/8/25)
  • ISBN-10: 4309020577
  • ISBN-13: 978-4309020570
  • 発売日: 2011/8/25
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.4 x 2.7 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 323,288位 (本のベストセラーを見る)
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By ふぁんどり VINE™ メンバー
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 出版社が「3.11後の世に贈る、切ない感動に満ちた書き下ろし長編」と銘打ち、作者自身は「日本初の保育園送り迎えSF」と韜晦する、大災害後の世界における日常を描いたS(少し)F(不思議)でほのぼのホラーな小説。
 生物兵器としてつくられた人工巨人の暴走により壊滅した街。崩壊する巨人の生体組織に街は飲み込まれ、巨人の研究員だった語り手の主人公は妻を失い、そして返してもらう。
 彼が取り戻した妻は肉塊になりはてていたが、娘をそのまま宿していてやがて出産した。その後、彼女は引っ越した家の天井と同化してしまい、男と娘と妻の三人の暮らしがはじまった。
 「肉の津波」に飲み込まれたはずの街は何故かそのまま存在していて、日常が続いている。彼は娘を子供館で遊ばせ、隣家の騒音に悩まされ、保育園に娘を入れられるかに気をもみ、仕事をし、お花見を楽しみにする。しかし、彼には理解できている。この世界が以前と同じモノではないという事が。何かが喪われてしまったという事が。
 街ではヒトではないモノが日常を演ずる如く、少しだけ舞台裏をのぞけばたちまち異形のモノが蠢く世界。主人公は淡々とそんな世界を受け入れる。彼自身も、もはやヒトではない。街の外から「取材」と称してやってきたテレビの下請けの人間に彼は問いかける。「あんたたちには、どんなふうに見えてるんだ。私たち、いや、このあたり一帯は」と。
 あの日、以来。世界が、何かが変わってしまったような気がする。それでも、私たちは生きている限りこうして日を過ごし、「とにかく、ここにこうしている。」喪われた何かを愛惜し、まだここにある何ものかを大切にする。これはそうした、未来に開かれた物語。

 (蛇足)それにしても、幼児ってのはそんなにセンスオブワンダーなのでしょうか。子供のいない私には理解しようもありませんが。
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