もし、自分が難病に冒された場合、果たしてそこから立ち上がることは出来るのだろうか?
これは、童話作家の江崎雪子さんが、大学生の時に発症した重症筋無力症と闘いながら童話作家としてデビューするまでの軌跡を綴った手記であるが、まず凄いのは、著者の江崎さんの、難病から必死に立ち上がろうとする姿勢である。
実際に、江崎さんは童話を書くことで、自分が社会から必要とされていることを証明しようと決意した訳であるが、はっきり言って、その思いは『もう読みたい本がない!』(幻冬舎ルネッサンス新書刊)を執筆していた当時の私を、遥かに凌ぐものである(その理由は、私は江崎さんと違って、難病に冒された経験や、生死の境をさまよった経験が全く無いからである)。
しかも、江崎さんは「自分の生きた証を残す道は、童話を書くことしかない!」という強靭な意志を持って童話作家としての活動を続けている。そのことを考えると、江崎さんの生き様は実に見事だと思う。
なお、私がこの本を初めて読んだのは、まだ小学生の時であったが、この本の存在価値はそれから20年以上経った現在でも、全く色褪せていないと言える。
だから、この本は子供だけでなく、大人にもどんどん読まれて欲しいと思う。