以前に似たようなタイトルの天使の本を読んだことがありましたので、この本も最初は今また再流行の天使ブームの本のひとつだろうなと期待しないで読み始めたのですが、他の本と比較してどうのとう意味よりも、この本はとっても地に足がついた心理学的な要素(といっても本はとても読み易いのですが)もふまえて、さすが元救急救命病棟の看護師だけあって、ふわふわした「天使さま〜」といった感じではなく、ごくごく一般的で世間的な感覚をもった人たちが天使というものに助けを求めることの正当性と、それをためらうことがいかに誤った常識(著者がいうところの部族的概念)であるかについて、整然とした語り口で説明してくれています。
どうやって天使に呼びかけるかという方法論よりも、天使に援助を求める事を躊躇する心の壁や既成概念のようなものをまず取り除くことに重点が置かれている点が、これまで「天使って言われてもなあ・・」と俗的な目線で見てしまっていた人たちにも意識の転換をもたらすような本になっていると思いました。
タイトルとはちょっと違って、精神世界特有のふわふわした別世界観とは違って、救急救命病棟での多くの命の旅立ちを見てきた著者の臨場感ある天使と人間のかかわりが述べられていて、私にとっては特別な本のひとつとなりました。
翻訳者の方も、第一線の同時通訳者の職を捨てて、インスピレーションでスピリチュアルな世界へ勇気を持って入られた女性ですので、そういう相乗効果も、あとがきだけでなく、本全体にも影響していそうな素敵な本です。