日本人のがんの3.2%は、レントゲン検査が原因で発症したと推測される。中でも、大きなウエートを占めているのがCT検査。放射線の害が懸念されるCTの設置数は日本が断然の世界1位で、レントゲン 検査の件数は1人あたりイギリスのなんと!3倍だ。
2003年には、「神経芽腫」という小児がんの検診が突然中止された。検診で見つかったのは放置しても自然治癒するタイプなのに、手術や抗がん剤治療の副作用で亡くなる子供がいたこと、悪性度が高いタイプの方は早期発見も難しいことが判明したからだ。
大腸がんや肺がん、胃がんなど成人に多いがんも、検診自体の害は明らかだが、肝心のがん治療への有効性を示す根拠は存在しない。
その他、高血圧・糖尿病・高脂血症は、薬を飲めば数値は改善されるが、総死亡・脳卒中死亡・心筋梗塞死亡のどれをとっても差がなく、寿命は延びない。逆に長期服用による副作用の問題のほうが大きいといわれる。
また、国民の過半数が異常と判定されかねないメタボリック症候群の不可解な基準値と、ムダに“病人”を増やすだけのメタボ健診の問題など。医学博士である著者が統計学の基礎から調査データのウソとホントを見抜くチェックポイントを紹介し、最新医学情報を検証する。各種データを正確かつ詳細に分析して、過剰医療の弊害を警告する。これまでの医学常識を覆し、予防医学の重要性を説く一般の人向けの画期的な医学本です。