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昔の子育ては今よりはるかに単純だった。どなったり、罰したりして子どもを親に服従させれば、それが「しつけ」とみなされていた。しかし「今日の世の中が昔とは違うように、子どもたちも昔とは違う」と、本書の著者である心理学者ジョン・グレイ博士は指摘する。自由な社会に生きる子どもたちは昔よりずっと複雑で敏感だ。恐怖や罰で支配しようとすれば、子どもは反発し、攻撃的になりやすい。親たちは子育てに迷い、危機感を抱いている。この点は、日本もアメリカも変わりはない。
そこでグレイ博士は、現代にふさわしい新しい子育てを提案する。その基本は罰に頼らず、「親を模倣し、喜ばせたいという自然で健康な子どもの要求」を引き出すことだ。本書ではそのコツを具体的に紹介している。反抗を最低限に抑える方法、子どもの協調を引き出す方法、効果的な命令の出し方、「だめ」と言う方法など、すぐにでも試したくなる実践的なテクニックばかりだ。
新しい子育て法の目標は、よい子を作ることではない。「子どもの自然な成長を促す支え」を提供することだと博士は言う。そこで重要なのは、子どもの個性と年齢に応じて「子どもは何を必要としているか」と「それをどうやって与えるか」を知ることだ。たとえば繊細な子どもには「理解」が、活発な子どもには「枠組み」が、感受性の強い子どもには「日常的なリズム」が必要だという具合に。とくに「7歳になるまでは理屈を受け入れられない」「幸せになる能力は7歳から14歳までに培われる」「9歳を過ぎたら責任をとることを学ぶ」といった子どもの発育に応じたアドバイスは印象に残る。幼児から青少年まで、あらゆる成長段階の子どもをもつ親にとって、本書は子育ての心強い羅針盤になるはずだ。(栗原紀子)
出版社/著者からの内容紹介
子どもは親の望むように育てられない。まして罰による恐怖心で支配するのは論外。グレイ博士は、子どもたちに繰り返し言って聞かせるべき5つの重要なメッセージなど、具体例を示しながら、前向きな子育て法を提示します。目からウロコの最新子育て羅針盤!
がんばる方向を間違えているのだと、著者は説く。 少子化、導いてくれる経験者の減少、情報の氾濫で、良い子に育てなければという母親への育児プレッシャーはますます強まっている。しかし、子どもは産まれ出た時から固有の資質を持ち、いくらがんばっても親の思うようには育てられないのだと。 そこで、がんばらない子育てのコツ。ただし、頭を使って子どもの心を感じるためのエネルギーは必要だ。要は前向きであること。このノウハウを満載し、具体的に示したのが本書。人と違っても構わない…など5つの原則に従って、知的な子育ての実践法を示す決定版。これでもう、「どうして言うことを聞いてくれないの?」という悩みから解放される!