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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
自然体のかぞく,
By koto (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: かわいくて、わがままな弟 (単行本)
難病・病死・家族の介護、とくればお涙頂戴のものがたりかと思いきや意外にちがうんですね。そうかといって「明るく生きました」ってわざとらしさもなく、非常に自然体だと思いました。過剰な同情をせずに、でももし周りにそういう人がいたら自然に助けることができればいいなと思わせられる、良書でした。 しかし、国内有数の大学が、身体に障害がある学生を受け入れられないというのは福祉のなってない国なのだということをしみじみ実感しました。 それに、教育にしても医療にしても、現場に家族が必要なことも。 どうしても「家族が自分の人生の一部を犠牲にして」という結果になってしまうのでしょうか。 これからますますお金のない国政で、現時点がこれではとてもとても…期待できません。
5つ星のうち 5.0
まーくん。君に会いたかったよ!,
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レビュー対象商品: かわいくて、わがままな弟 (単行本)
目立ちたがり屋でちゃっかり者で、デュシェンヌ型の筋ジストロフィー患者である金澤正和さんが、周りの人たちの手を大いに煩わせながら、21年の人生をまっとうした記録。そう書くとドラマチックな難病ものみたいだが、この本は違う。『五体不満足』や『1リットルの涙』とも違う。非常に日常的な目線で書かれている。なにしろ、著者は正和さんの実の姉、絵里子さんである。この本は正和さんが大学時代に書き残したエッセイがもとになっているが、なぜ姉の手による本になったのか、それはぜひ「あとがき」で確かめてほしい。 正和さんと二人三脚で生きた母・喜代(ひさよ)さんを含め「金澤家の愛情物語」といっていい。それは「私を正和の姉に生んでくれた母に感謝します」という巻頭の献辞が、すべてを物語っているだろう。 で、何がすばらしいかといえば、まず正和さんの人物像。「お楽しみパンツ」や「空振りうんち」を思いつくチャーミングなネーミング能力や、「障害者でトクしたよ」とか「よい子は重労働である」といったユニークな視点を持った、特別な人物である。 そして、文章がいい。絵里子さんの文章も、要所で引用される正和さんの文章も、うまい。そのうえ、入念なインタビューを材料にして、構成も練られているから、読みやすくてグイグイ引きこまれていく。そのなかにあって、第九章とエピローグにおける絵里子さんの文章は、その清浄さにおいて出色のエッセイになっている。 介護の問題に言及している点も注目だ。人を介護するには、介護者を介護する人が必要だ・・・・これは喜代さんの持論。正和くんの介護を21年間やり尽くした人の言葉だけにズシッと響く。正和くんが克明に記した38か条の「1日にしてもらうこと」は介護の手引きとして必読だと思う。 正和くんのお別れの会で、宗教学の教授が読んだ弔辞は、すべての筋ジス患者に捧げたい言葉だ。
6 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
漱石の孫娘・マックレイン陽子先生の書評,
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レビュー対象商品: かわいくて、わがままな弟 (単行本)
読み始めたら止められないほど素晴らしい本で、まだ感激が収まりません。一ページ、一ページしっかりした内容の上に正和さんも貴女も書き方が大変上手で、読者を引き入れずにおかない本でした。正和さんは本当に才能のある青年でしたね。障害者であるにも拘らず、二十一年をああしてフルに才能を伸ばして生きられたのは、お母様や貴女の深い愛と献身的援助の成果だと思います。でも学校でもああしていい先生達、学生さん達に恵まれたのは、彼自身がカリズマのある青年だったのですね。殊に若い人達が彼をいろいろ助けて上げたことを読み人間性の良い点を見たという思いがしました。正和さん、お母様、貴女のご苦労が良く分かりながら、読後感は人間の良さを味わったという感が深く,その点でも素晴らしい本でした。お母様があれほど全力を尽くして正和さんをお世話されたことを読み、並大抵の努力ではできないことだと思いました。ですから御本を読んで、本当に立派な方だと頭が下がり、ますます尊敬申し上げています。 母親とは言えあれだけされたことは本当にただの方ではないと思います。あのような本を読むと、私達のように健康なノーマルな子供を持ったこと、いくら感謝しても足りませんね。
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