初版は1988年の筑摩書房から出ているようです。
この本が養老先生の3作目だそうで、その前作は「ヒトの見方」「脳の中の過程」
あとがきで、「頼まれた原稿を素直に書いていたら、こういう本になってしまった」とあるが、いくつかは「自分の勝手で取り上げた主題である」書いている。前半部分は大分専門的で難しいのだが、後半部分に進むにつれて気楽に読めるように感じるのは自分だけであろうか? 特に研究室に研究費が足りないとか、ねずみを捕まえに台湾まで出向いて行くあたりの文章はまさに養老先生の当時の独白であろう。さらに研究費の寄付までお願いしてしまうところなど凄いです。
1995年に東大を退官を前に辞職するわけですが、文庫版のあとがきとして「たいへん懐かしい本である。なんだか知らないが、わけもわからず一生懸命働いていた時代の本だからである」と書かれている。
養老先生の本は初期作品の方がトンガっていて面白いように最近感じる。それは最近のモノが口述筆記によるものが多いからかもしれないが、東大在職中の滅茶苦茶に働いてかつ不満も沢山あった頃の感性がおいらには合っているのであろう。
それにしても養老先生の知識量は計り知れないと思う。