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かたちだけの愛
 
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かたちだけの愛 [単行本]

平野 啓一郎
5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

事故で片足切断の大怪我を負った女優。偶然彼女を救ったデザイナー。心を通わせていく二人は、それぞれに見失っていた「愛」を取り戻そうとするが・・・。切なく美しい、著者初の恋愛小説。

内容(「BOOK」データベースより)

自動車事故で、片足を切断する大怪我を負った女優の叶世久美子。偶然、現場に駆けつけたデザイナーの相良郁哉は、その後、彼女の義足を作ることになる。しだいに心を通わせていく二人は、それぞれの人生の中で見失っていた「愛」を取り戻そうとするが…。平野啓一郎が描く、愛のかたち。

登録情報

  • 単行本: 416ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2010/12/10)
  • 言語 日本語, 日本語
  • ISBN-10: 412004176X
  • ISBN-13: 978-4120041761
  • 発売日: 2010/12/10
  • 商品の寸法: 19.4 x 13.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.2  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 176,733位 (本のベストセラーを見る)
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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 「三部作」完結編、だが…, 2010/12/22
By 
ソコツ - レビューをすべて見る
(トップ100レビュアー)    (VINEメンバー)   
レビュー対象商品: かたちだけの愛 (単行本)
著者への期待度が高すぎるだけに、その反動だろう、残念だった。雑誌のインタビューで、『決壊』『ドーン』に続く三部作(アイデンティティ・クライシスで破滅→「分人」思想のなかで突破口を発見→この人と時間を共有しているときの自分が好き=「愛」?)とのことだが、前二作にくらべ、文章も構成も世界観も、「凝り」が遥かに足りないように感じた。
ひょんなことから義足を作るようになった相手との恋愛、しかもその相手が「魔性の女」とメディアで表象される美人だけれども面倒くさそうな女優、という設定はなかなかに興をそそり、また所々にハッとさせられるような表現や思想が綴られている。だが、肝心の二人の恋愛の過程、それをめぐって起きるやりとりや心の動きがどうにも平凡すぎるように思えて、こんなわかりきっていることを、あの『決壊』の著者はわざわざ言いたかったのか?と当惑してしまう。
再びインタビューにいわく、既存の恋愛小説は「恋」を主に描いているので、自分は「恋」よりも「愛」をきちっと書きたかったのだという。だが、本書の終盤で示されているのは「愛」の入り口みたいなもので、むしろ全体を通していかにもな「恋」の描写が多かったように思う。その「いかにも」についてはさすがに技巧満載に表現されているので、まあ、それなりに楽しいんだけれども。
著者の作品としては、もっとわけがわからないぐらい「凝り」のあるものを読みたいと感じてしまう。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 「決壊」「ドーン」の続きとしては納得が行かない, 2011/3/8
レビュー対象商品: かたちだけの愛 (単行本)
(エンターテインメントとして)面白かったか、といえば面白かったですし、単に恋愛小説らしい恋愛小説を読みたいのであれば満足ゆくものだと思います。しかし「決壊」、「ドーン」の続編としては、肩透かしを食らったかたちになりました。

すでに書かれている通り、全体としてチープな印象があり、甘ったるい描写が多く、とてもわかりやすい(と思わせられる)小説でした。

「決壊」でのひりひりするような緊張感、ドストエフスキーを連想させるような圧倒的な語りも、複雑怪奇な人物も出てこない。すべて「理解可能に」書かれている。
哲学談義を求める輩は少数かもしれませんし、それはそれでいいのですが、こんなわかりやすいかたちで、例えば「決壊」のラストシーンにおけるような絶望から人は回復することはできるのか。はたして「安易に人間を書ききることなんてできるわけがない」というようなスタンスで、分裂した人間を書き続けてきた筆者が、「神経症的に分裂した人格を、愛による全人的承認によって乗り越える」なんてわかりやすいやり方をとるだろうか?

前二作には、良くも悪くも読者を甘やかさず、無理やりにでも読むものに何かを伝えたい、というエネルギーがありました。今回はなんというか、きれいにまとまり過ぎです。小説としての力がいま一つ足りない。わかりやす過ぎるし、三島にも似た「作り過ぎ」感がありました。

登場人物が極めて恵まれた場所にいる人物として描かれていることもあってか、現実との緊張関係もいまいち感じられません。まるでおとぎ話です。ユートピア小説なのだとしたら、アイロニーとしてきつすぎる。登場人物の思考も、言葉も、表層的でとくに深みもない。いってしまえば人物造形がえらい浅はかになっている。よくあるテレビドラマみたいだな、と。

もう一つ、義足の受容、がこの小説の最大の力点の一つだと思うのですが、その問題のクリアの仕方にもいまいち腑に落ちないところがあります。なぜそこにわざわざ、かつて徹底的にグロテスクに描き出して見せたテレビ・メディアを介在させるのか。今回はメディアに対して批判的な書き方がほとんどない。というか全体的に社会批判的な記述は徹底して避けられて、パーソナルな記述に重点が置かれている。

再読すれば何かわかるのかも知れませんが、現時点では以上が正直な感想です。腑に落ちるまではもうしばらく時間が必要ですし、そのうち好意的に評価できるようになるかもしれないので、現時点での評価は保留して☆3つで。
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10 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0 もっと深い悲しみを表現して欲しかった。, 2011/2/23
レビュー対象商品: かたちだけの愛 (単行本)
恋愛小説では、面白いとは思わなかったがあれでいいといえばいいという人もいるかも知れない。けれど、片足を失うということは大変なことなのに、この女性には悲壮感が全く感じられない。それが深い悲しみを帯びた明るさならともかく、それさえも感じられない。主人公も、ただ女性が綺麗なのと同情心だけで、付き合っているという感じがした。
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