ロリ系神様・ミヤと田舎の宮司の息子・雅也がメインの学園ラブコメです。外見は鶏(実はミヤに仕える神様)のトミーも加わった3人(?)プラス幼なじみやクラスメイトとの行動と会話を楽しむ本…のはずなのですが…。
「ある日突然女の子が現れて同居、彼女は実は○○でした。」という定番のストーリーパターンです。
私自身ラブコメが好きで、定番ストーリー自体に抵抗はありません。良くできたラブコメは、いかにパターンが定番でも、卓越したストーリー展開、会話の内容やテンポが楽しい、キャラが立っているなどのポイントで楽しめるところがあります。
しかし、本作の場合、会話の部分のいくつかで読みづらさを感じました。
一つ目は、会話中「ボケ・ツッコミ」のツッコミのセリフ(雅也のセリフ)に余分な部分が多すぎてテンポが悪く感じたことです。作者としては修飾をしてより面白くしようと考えたのでしょうが、それが裏目に出ている感じです。作者は関西の人らしいですが、同じ関西人の私としてはあまり良い「ボケ・ツッコミ」とは思えませんでした。
二つ目は、これも余分な部分という意味で一つ目と同じですが、幼なじみの「まーちゃん連呼」の多用がしつこかったです。一応キャラクターの個性を強調する手法なのでしょうが、多用するほどのものではないような気がします。
三つ目は、ミヤの言葉尻には必ず「ぞ」がつくのですが、それにこだわり過ぎて、所々変なセリフになっていました。
もう一つ、後半の重要な場面で、そこにいないはずの登場人物のセリフがいきなり挿入されます。おまけにその後、ご丁寧に「やっと追いついた」風にその登場人物の登場まで書いてあります。じゃあさっきのは一体誰?
これらの一つ一つは細かいことかもしれませんが、このようなことで気になりだすと、たとえ良くできたストーリーであっても楽しさが半減してしまいます。
そこで、そのストーリーですが、あまりひねりもなく、かつ何が起こっても「神様だから」で済ましているのではないかと思われるラノベ的ご都合主義で、良い言い方をすれば「王道のストレート勝負」です。それであればなおさら、会話の楽しさやテンポが重要な要素となるため、上に書かせていただいた点はとても残念に思えます。