確かに、過去の椎名作品と比べたら、パワーが無くなったといえるかもしれない。しかし、もともと作者は非常に繊細な面を持っている人であると思うし、初期の頃から椎名作品を読んできた者としては、老いや時の流れをうまく表現したなんとも言えない作品であると思う。悪さもした、冒険もした。喧嘩もしたし酒も飲んだ。恋もした。がむしゃらにも働いた。何かに夢中にもなった。死んでしまった友達もいる。病気にもなった。挫折もした。それでも新しい大切な何かを見つけながら歩き続けている。そして次の世代が育っていくのをやさしく見守っている。若い世代には解り難いかもしれませんが、時とともに全てが移り変わっていっても、やはりそこにあるのは、素晴らしきかな人生ですよ。