資産運用を特に専門とする経済評論家、山崎元の本である。
今回の本は彼の今までの著書の大部分と異なり、「フツーの」
人々にターゲットを絞って書かれているのが大きな特徴だ。
ここで評者が言う「フツー」とは、金融機関に勤めていない、
株を売買することを趣味としていない、日経新聞を毎日隅から
隅まで読むほどの暇人ではない、といったほどの意味である。
フツー、お金のことなんて普段からそんなにこだわったり考え
抜いたりしないものでしょう。しかし誰にでも、長い一生の
うちに、お金のトラブルで困ったり悩んだりすることが一回や
二回はあるかもしれない。ごたつくと、お金とは突然に便利な
決済手段から面倒なシロモノに変わってしまうコワイ道具だ。
それではお金に振り回されず、かつ妙な思い入れを持たずに
生活の道具の一つとして使いこなすにはどうすればよいのか。
敵を知り己を知らば百戦危うからず。本書で山崎は、お金と
それを扱う我々自身、そして隙あらば我々からお金を稼ぎたい
人々(金融機関やその他の業者)の特徴を様々に教えてくれる。
語り口は辛口だが、お金のこと如きで困らない人生を過ごし
たければ、フツーの人々が本書を一読しておく価値はある筈だ。
ついでに、本書を読んでお金の価値を守り増やす方法(資産運用)に
ついて読者がさらなる興味を持てば、同じ著者の他の本がいろいろ
参考になるであろうことを、山崎の一ファンとして付記しておく。
例えばこの本など。
超簡単 お金の運用術(朝日新書)