徳川幕府を倒してみたけれど、新政府に金は無い。日本の東と西では、金を用いるもの銀を用いるもの、基準も異なる。藩はその財政難から、御札(おふだ)の様な藩札を発行し、更には偽金作りにさえ手を出している。
明治新政府が、様々な負の遺産を背負込みながら「円」を発行し、西欧列強に「追いつこうとする国」として財政と通貨制度を整える過程を描く一冊です。
幕末維新期はその「英雄」物語と戦闘を含む激動に目を奪われがちであるが、極めて地味かつ困難な国家の基本を取り上げ新書にまとめたものです。
実務は、常に地味且つ技術的問題への格闘と「民の支持(意識)獲得競争」という側面にも光を当てた幕末維新史です。
「円」と「日銀」誕生の前史を語る読み物として適していると思います。