お葬式という内容に対して「おもしろい」という表現は不謹慎に思われるかもしれないですが…この本に取り上げられている日本各地の「お葬式」の事例は、読んでいて本当におもしろいのです。タイトルとカバーの雰囲気のイメージからは想像できないくらい楽しい本です。
流行語大賞にもノミネートされた「終活」という言葉を生み出した筆者。「終活のすすめ」や「孤独死の作法」などの作品を拝読して、また改めてこの本を読み返してみたのですが、僕個人はこの「お葬式の雑学」が1番好きな作品です。
日本という国には様々なお祭りがあります。他の地方の人からみると、とてもコミカルで思わず笑ってしまうようなお祭りが沢山ありますが…そういうおもしろさが…実はお葬式の世界にもあるんですね。
日本という国は礼節やしきたりを重んじる…どちらかというとまじめで堅苦しいイメージに捉えられがちですが、この本に取り上げられている事例を見ていると、この国の豊かな感性や、懐の深さを感じることができます。 著書にも触れてありますが、日本は古来より「神仏融合」の国です。異文化も「まずやってみる。やりながらなおす」の精神で、受け入れて自分たちなりのスタイルを生み出してきました。その豊かな着想とおおらかさが僕はとても大好きです。
日本古来の神話だって…スサノオノミコトのやんちゃぶりや、アマテラスオオミカミのすねてひきこもっちゃう話など…実は良く考えるとちょっと理不尽なストーリーが多いです。でも面白くインパクトのあるものにすることにより、忘れることなくしっかりと受け継いでくることが出来たのではないか…? だからこそ、「おもしろい」と感じて後世に伝えていくことが大事なのだと思います。伝えるためにはまずもって「知ること」が大切です。東洋思想は、部分最適ではなく全体最適な思想です。まず、多くの事例を知ることはきわめて重要なことだと思います。だから、「おもしろい」ということは導入にはとてもありがたいことだと思うんです。
情報には信憑性の高い順に、甲、乙、丙の3種類ありますが、この本の事例は筆者が足を使って得てきた「甲情報」ばかりです。マニュアル本にはないリアルなライブ感も感じることができます。くすっと笑ったり、時折ぷっと吹き出しながら読み…そして、ほんわかと日本いう国のゆたかな発想を味わう…そんな楽しみ方が出来る本です。日本という国をますます好きになれる一冊です!