つい先日私はMr.&Mrs.スミスという映画を見た。秘密を持つ夫婦がひょうんなことから喧嘩をはじめ、それがエスカレートして流血を交えた殺し合いにまで発展し離婚寸前まで行くが秘密を共有することによって夫婦円満になるという能天気アクションコメディーである。なぜこのような関係のない映画を引き合いに出したかというと、この映画「お茶漬けの味」の根底にも夫婦の絆という大きなテーマが流れているからだ。ただし倦怠期の夫婦の対立までは同じであるが、展開がまったく異なる。自己主張が強く人生は戦いだと言わんばかりの前者のハリウッド映画に対して、すべてを知っているのになお相手を信じて待つ夫の姿を描いた「お茶漬けの味」に私はとても共感できた(といっても私は結婚生活を知らないが)。別にこれが日本的とか東洋的とか言うつもりはないが、現在の社会が忘れそうになっている大事な何かを教えてくれている気がしてならない。
それ以外にも、他の小津安二郎監督の映画同様、戦後間もない頃の日本の風景がいろいろ見れて面白い。特に粗末なつくりのパチンコ屋などはとても興味深かった。当時の戦争観や結婚観などもさらっと見せてくれて、いろいろ考えさせられる。
また福岡が大好きな私はパチンコ屋の店主が博多弁らしきものをしゃべったので嬉しかった。ついでに、隣町の大磯駅が出てきたのでとても感動した。とにかくおすすめの映画である。