古くは、吉川英治、大仏次郎、山岡荘八、海音寺潮五郎、山本周五郎・・・etc・・・そのあとに続く池波正太郎、藤沢周平、司馬遼太郎などなど時代小説に名の残す作家を数え始めたらきりがなくなるが、浅田次郎も名を残す時代小説作家であることを本作を読み終わって確信した。
江戸時代の江戸っ子が絶対に話していなかったような、ため口会話を平気で文中に書き込む新進女流時代物作家達に、浅田次郎の爪の垢でも飲ませたいと思いながら本書を読み終わった。
時代物を久しぶりに読んだのだが、浅田次郎という作家の際立った才能と個性を堪能させてもらった。
本書「お腹めしませ」は、さすが私の好きな作家である司馬遼太郎賞(第10回)を受賞した短編集である。
私事ながら、かって腰の手術後、病室で辛さを紛らわすときに読んでいた本の中では、司馬遼太郎ではなく藤沢周平が一番癒してくれた経験がある。
大昔のことなので病室のベットの枕元には、浅田次郎の本がなかったのを、本書を読み終わって本当に残念に思っている。